昭和62年度 研究幸辰告 大分県工業書式験i 募
鋼材等金属材料の高品質熱切断技術の開発
(昭和62年度加速的技術開発支援事業成果報告)
(総括) 機械部
横 山 栄 一 (高品質熱切断技術の開発)
金属科 清 高 稔 月券
池 松 克 也 (熱切断システムの開発)
電子科 小田原 幸 生
藤 井 謙二郎
㈱上組大分支店 合 原 克 美
切断法で行った。被切断材は,実験に使用するプラ ズマ切断機におしユて,切断速度等の切断条件の広い
12nュm板厚の高張力綱(SM50A)とステンレス鋼
(SUS304)を主に使用し,補助的に16i ¶ nュの高張力 鋼とステンレス鋼を用いた。又被切断材の1000C及び 300ウCでの切断は,常温∼6000cの任意設定可能な恒 温炉で昇温保持した。表1に実験に用いた被切断材
の化学成分を示す。
2.2 結 果
(1)切断速度の影響 イ)高張力鋼
板厚12mmについて,切断電流70Aにて被切断材
の温度差による切断速度の切断幅及びドロス付着量
に与える影響を図1と図2に,ドロス付着状態を写 真1に示す。又板厚16111mにおける常温での切断速 度の影響を図3と園4に示す。本結果に示される如
く切断幅及びドロス付着量は,切断速度に大きく影 響を受けているが,切断速度が増してくると,切断 材の温度差J 〕影響がみられる。又ドロス付着量につ いては,りプ断速度80cm/ノn血極小値をしめしている。 この事は写真i からも明かである。次に16nl nl の場 合もやはり常温での傾向は,12】11m板厚と同じであ る。
ロ)ステンレス鋼
板厚12mmについて,切断電流70Aにおける被切
断材の温度差による切断速度の切断偏に与える影響
を図5,ドロス付着状態を写真2に示す。高張力網
9
1.はじめに
造船,建築,化学プラント等の鋼構造物の建造で は,板材の切り出しには,ガス切断やプラズマ切断 が使われる。ところが,ネスティング。システム等
のように・肌∨一枚の板材から複数の部材を連続的に熱切
断する場合では,切り出される材料による溶融熱の 蓄積により徐々に加熱されて300ロCから5000C程度ま で昇温することがあり,これらの材料において反り 等の歪の発生や形状精度の悪化,切断部の変質等の
悪影響を生じる。これを防ぐために現状では被切断
材料に水を掛けるなどしているが,設備が大きくな
るなどコスト高になっている。
そこで今軋 高張力鋼及びステンレス鋼について
常温域及び高温域で切断実験を行い,熱影響等につ いて調査し,さらにエフ7一色プラズマによる熱切断
機において放射温度センサにより切断材の温度を検
出しながら切断速度をコンピュータ制御する熱切断
制御システムの試作を行った。
なおぅ 本研究は国庫委託事業月刊\企業事業団1/′ 29 児1′ //2)である佐伯中臼杵地域加速的技術開発 支援事業び)共通基盤的技術開発として実施された。
2.高品質熟切断技術の開発 2 1 実験方法
昭和62年度 研究報告 大分県工業吉武験場
表1被切断材の化学成分
「
材
料 化 学 成 分 wt (%) C Si ∃ 乱与n P 巨 S u Cr ∃ Ni
SM50A(板厚12mm) 0.20 0.25 1.29
… 18 … 22
SM50A(仮厚16mm) 0.17 0.20 1.30 0.023 0.019
SUS304(板厚12mm) 0.07 0.59 0.79 0.027 0.019 18.3 8.9 ∈SUS304(板厚16mm) 0.07 0.60 0.80 0.028 0,016 18.2 H 9.0
質:高張力鋼 板厚12mm 」 休‘丁⊥」11▲ 1▲ ‘ 材質:高張力鋼 板厚12m皿
切断電流:70A ⑳山常温 ノズルー母材問距離:4mm 息100ロC ○ 常温(a)
ズルー母材間距離:4mm ⑳wノ… 常温(b)
J △ 100つC(a〕
︵∈
U
\餌︶
咽碑己軽口り一
野山3〔げC
︵喜︶
皆姦忘 1.50
1
0 50
0
20 40 60 80 100
切断速度(cl Ⅵ/mi 11)
図1切断速度と切断幅の関係
2() 40 醐 80 100
切断速度(c汀レ′/1Tl i l l )
図2 切断速度とドロス付着量の関係
材質:高張力網12m恥 切断電流:70A,ノズル山母材間距離:41nm
写真1各種温度における切断速度とドロス付着状態
昭和62年度 研究幸枝告 大分県工業書式験場
材質:高張力鋼 板厚16mm 切断電流:70A
ノズルー母材問距離:4mm
a
b
温温
常常
二
● Om常温
材質:高張力鋼 板厚16mm 切断電流:70A
ノズル血母材間距離:4mm
4
3
りノ︺
l
︵喜︶
望芸事
2
‖
U
l
ハリ
L
−
0
︵∈
U
\址︶
潮解〓ド
n
′﹂
・丁 こ
2(〕 40 60
切断速度(cm/ノ′nl i n)
図3 切断速度と切断幅の関係
20 40 6()
切断速度(cm/ノmi I l )
図4 切断速度とドロス付着量の関係
材質:ステンレス鋼12m恥 切断電流:7(〕A,ノズル山母材間距離:4耶 写真2 各種温度における切断速度とドロス付着状態
と】司様に切断幅は,切断速度ジ〕増加に従って母材裏 鮒則で減少しており,全体的に常温で切断幅が狭く なっているレ)が認めうれる。又写真2に示すように ステンレス鋼の場合ドロスは少なく,解離性が大変 悪いのでドロス什宥蔓の定量的把捉は困難である。 し2)ノズル母材問距離の影篭
=1酔宗力銅
板厚12i l l nュに/」いて∴切断電流7ぐ)Aにて被切断材 J 〕温度差によるノズル母材間距離出切断幅及びド ロr l 什右童に与える影響を図6と区7 に又板厚16 111nl における常温でレ〕ノブンし母材間距離の影響を 「、ズ=うと図りに示す。ノズ1レ母材間距離を増すこと によって切断幅,ドロス付着量共に増加が認められ
し
A
ンⅢ
八女凡
︰電
ハ﹂⊃行
2
圧上位原
1鋼 板厚12mm ○ 常温(a二) ㊧w常温(l ))
J ユ1000C(a)
虚「刷100Dc㈲
[3〔げCt a)
国仙… 30げC(b)
ノズル山一母材間距離:′4mn】
︵≡︶
煙毒忘
(−
」 ¶ ⊥m
⊥仙
20 40 60 80切断速度(cm//111i I l ) 図5 切断速度と切断幅の関係
るが,実験に用いた切漸速度ではノズル母材問距 離の仁町子の方が温度差よりも大きく影響を及ぼして
昭和62年度 研究幸辰告 大分県二E業試験場
材質:高与長刀鋼 板厚12mm 切断電流:70A 切断速度:40cm/nl i n ○ 常温(a)
⑳椚常温(b)
J ゝ100CC(a)
息肝川ODC(b)
ニ300〇C(al
愚¶ 3わ00Cr b)
⑳−常温 息
m山1000C
選3000C
〓
間紳
T
、軽口エ
2 4 6
ノズルー母材間距離(mm)
図6 ノズル】母材間距離と切断幅の関係
2 4 6
ノズルー母材間距離(mm)
図7 ノズル剛母材間距離とドロス付着量の関係 材質二高張力鋼 板厚16mm
切断電流:70A 切断速度:40cm/mi n
材質:高張力鋼 板厚12mm 切断電流:70A 切断速度:40cm/mi n
㌦\\\\\
3.503
E
モ250 忘 2
こJ ご
ユ.50
1
○ −常温(a) ⑳hル常温(b)
〔}皿常温
︵∈︺\餌︶
蠣晒とベロり↑
∠車
2 4 6
ノズルー母材間距離(mm)
2 4 6
ノズル山母材問距離(mm)
図9 ノズルー母材間距離とドロス付着量の関係 図8 ノズルー母材間距離と切断幅の関係
材質:ステンレス鋼 板厚12mm 切断電流:70A
珊 材質:高張力鋼 板厚12mm 切断電流:70A
ノズル」母材間距離:4mm
転
○ 【常温(a)
◎ 常温(b) △ wJ OOOc(a) A100ロC(b)
コ【3000c(a)
乾3000C(b)
D仇常温
∠ユー山100CC
[一“3州Dc
巨︵置車−エ︶煙療由意
︵∈∈︶
堕芸事
20 40 60 切断速度(cnl /nl i 11)
図11マクロ腐食による切断速度と腐食幅の関係 ワ 4 6
ノズルー母材問屋巨離(mm)
図10 ノズル騨母材間距離と切断幅の関係
し〕る。16mm板厚についても常温での傾向は,12I l l 王¶ 板厚と同じである。
ロ)ステンレス鋼
板厚121−1Ⅰ−一について9切断電流70Aにて仁被切断
材の温度差によるノズル億相聞距離の切断面に与
える影響を図10に示す。高張力鋼と同様の傾向にあ る。
(3)切断面断面のマクロ腐食による熱影響幅 常温,100Cじ30(r Cに昇温保持した高張力鋼の被
切断材を同一切断条件で切断した切断部断面をマク
12 ︻ 0 4 . 3
ワ︼
1
0
≡︵恒照査畳︶僅誹轟意
20 4〔) 60 切断速度(cI 】レ/i ¶ i 11)
昭和62年度 研究幸艮告 大分県工業言式馬突場
材料:ステンレス鋼12mm,切断電流:70A, ノズルー母材間昆巨離:4mm,
切断速度:40cl n.///汀由1
写真4 各種温度における切断面組織(× 100)
13
材料:高張力鋼12mm,切断電流:70A, ノズルー母材間距腰:4mm,
切断速度:60cm/111i l l
昭和62年度 研究幸E告 大分県工業試験場
5()0
盲400 ⊂⊃ ニ1「
> 300 j ●
聾
2〔)n
l O〔〉
500
ニ」== ⊂=
∴丁 > =二
・−
殉撃
2 5 8 1114 17 20 23
切断面からの距離(mm)(×0.1)
図14 切断面からの硬さ分布
2 5 8 1114 17 20 23
切断面からの距離(mm)(×0.1)
図13 切断面からの硬さ分布
○常温 材質:ステンレス鋼 板厚12mm 切断電流:70A
ノズル、・・】・・【母材問拒離:4mm
切断遠雷:4〔)cm′/ノ/nl i I l
0
ハ
U
ハリ
八り
0
日
U
L
J
4
3
︵葺
C
A
H
︶
﹁芦卜..
︵害
C
L
′
H
︶
抑撃
0
殉禁
100
2 5 邑 111417 2n 23
切断面からの距離(mm)(×0.1)
図16 切断面からの硬さ分布
2 5 8 111417 20 23
切断面からの臣巨離(mm)(×0.1)
図15 切断面からの硬さ分布
∠ゝⅦ100CC 材質:ステンレス鋼 板厚12mm 切断電流:70A
ノズル母重昭鋸巨離:4mm 切断速度:60cm′ /nl i n
[ニ300〇C 材質:ステンレス鋼 板厚12mm 切断電流:7〔)A
ノズルー【・母材問距離二 4mm
切断速度:′ 40cnl ///l ¶ i n
T
け寸﹂
︵害戸>エ︶
杓陛
0 2 ︵≡ C > H ︶
勅鮮
⊥十」【Mハ川」… 一】⊥】】LM¶LmuⅦ 2 5 8 1114 17 20 23
切断面からの距離(mm)(×0.1)
図17 切断面からの硬さ分布
口腐食したものについて熱影響幅を測定したものを
図11と図12に示す。この結果から示す如く,切断速
度が遅い程切断部断面の熱影響幅が大きくなってい
る。この事は同一切断条件で入熱が同じでも被切断
材の温度差による保有熱量が異なる為生じたものと
説明される。
(4)切断即断面の組織写真及び切断郡断面か小刀硬
さ分布
写真3と4又図13∼18は,高張力鋼及びステンン
‖
2 5 8 1114 17 2〔)23
切断面からの距離(nl m)(× 0.1)
図18 切断面からの硬さ分布
ス鋼の各々について常温,1000C,300CCに昇温保持
したものを同・切断条件で切断した場合の切断部断
面組織写真及び切断郡断面からジ〕硬さ分布をしめ
す。
イ)高張力鋼
被切断材の温度差に関係なく,切断部表面に数
〃1−1の変質層が認められる。叉被切断材の温度が高
くなるに従って熱影響幅が大きくなってい る。便さ
昭和62年度 研究報告 大分県工業書式験場
度が常温及び1000Cに比べて低くなっているが,硬化 層は,温度差に関係なくほぼ一定である。
ロ)ステンレス鋼
切断部ごく近傍に変質部が認められるが,熱影響
部がみとめられない。又硬度についても変化は認め
られない。
(5)実験のまとめ
イ)切断適度の増加によって,切断幅特に母材裏 面側が減少する,又ドロス付着量についても同 様に切断速度の増加に従って減少し,ある切断
速度で極小値を示す。
ロ)ノズルⅣW母材問距離の増加に従って9 切断幅
特に母材トーチ側が増加する。又ドロス付着量
についても,ノズル山〟母材問距離が増すと増加
する。
ハ)ステンレス鋼の切断は,ドロスの解離性等の
問題から動作ガスの選択が必要である。
ニ)高張力鋼については,予熱管理と速度制御に
よって切断部品質の優れた切断が可能である。
ホ)適性な切断速度を選ぶことによって,切断時
の被切断村の温度上昇によって生じる熱影響等
の切断部品質に与える悪影響を低減することが
可能である。
3.熟切断制御システムの開発
前項の実験結果を基に,エアー昏プラズマ切断機 において切断中の材料の温度をセンシングしつつ, 切断速度を制御するシステムを試作し,試験を行っ ヰ「
ノ」○
:う.1 切断材料の温度検出方法の検討
熱切断制御システムにおし1ては切断速度を制御す
るために切断中の材料の温度を切断用トーチと共に
移動しながらセンシングしなければならない。そこ
表2 温度検出器(放射温度センサ)
で,取り扱いの面から非接触検出の方が便利である ♂〕で,センサに放射温度センサを採用することにし た。また,センサをシステムに用いるにあたって次
〇J ノこ.∫ 、ミを考慮した。
(使用した放射温度計の仕様を表2に示す。) 1)エアー¢プラズマ切断機のアーク光による影響
使用した放射温度センサは最高10000Cまでの中低 温域を検出するもので,測定対象から出される放射
エネルギーをセンサ前面に置いたシリコン伊フィル
タ(8∼13メ∠mの範囲の遠赤外線を透過)を通して受 光するが,エアー9プラズマ切断機の出すアーク光
は波長が短いために影響は無く,実際に使用して正
しく測定できた。
2)エアー昏プラズマ切断機の発生するノイズの影
プラズマ切断機は切断開始時にトーチのノズルか ら発生する数千Ⅴの高周波パルス電圧によるパイ ロット¢アークを発生し,これがノイズとなり,ア ーク停止時にもノイズを発生する。切断中のアーク
が安定している状態ではノイズは発生しない。この
ためにシステムの信号ケーープルや電源ケーブルがア
ンテナとなってノイズを拾いぅ システムを誤動作さ
せたりハードウェアに悪影響を与える。このノイズ のレベルは高く,対策のためにかなりの時間を割か
なければならなかった。
3)放射奉補正の問題
放射温度センサを使用する際には,測定対象物の 表面の状態による放射率補正(と=0∼1.0)を行う。
同じ材料でも表面の状態によって放射率£はかな
を)異なり9 一般のステンレス鋼の場合には小さい場 合は0.1以下であり9今回使用した放射温度センサで は性能上測定不能である。今軋 対象とする材料は 主として鋼構造物用材料であり,機械による表面加
の仕様
﹁
J
﹂
Ⅷ
録
¶
1)型式dメ心力一名 放射温度センサ ユニット ほA報OT (株式会社チノー製)
¶ 50nC∼10000c(応答時間=1秒) (検出素子:サーモバイル,測定波長 カセグレン可動焦点方式 £==1,(川ヘノ0,10(0.01フ、チップ) デジタル伝送インターフェース(RS アナロブ出力(0∼1.0V) 2)測定温度範囲
3)光学系
4)放射率補正 5)信号出力
C
2
3
2
昭和62年度 研究報告 大分県工業試験場
写真5 回転検出方式におけるミラーの取付
あり,このままで試験を行った。また,この問題や
ミラーの反射率に起因する放射温度センサの検出エ
ネルギの低下は本体の放射率設定で一定の補正係数
を乗じ,小さめに設定することによって解決した。
一九 セ ンサをエアー。プラズマ切断機のトーチ
から離して設置することが出来,ノイズや粉塵に対 する耐環境性が向上し,安定したセンシングが可能 になった。
3.2 放射温度センサによる温度測定の実際
システムにおいて温度検出方式を確立するために
SS材(軟鋼)及びステンレス鋼について温度測定の 実験を行った。なお,鋼材の加熱は電気コンロによ り,基準温度の測定は携帯用表面温度計(2455横河 北辰電機製)を用いた。
図20品肌)八1(SS材果皮付き)と図20・2(ステン レス鋼)は通常の方法で測定した結果である。これ によると警 ステンレス鋼の場合も放射率補正を£= 0.19とすれば,100ロC以Fではやや誤差があるが温度
の検出は十分可能である。
図211,図212は台所用のアルミ箔を貼り付
けた反射鏡により反射光を検出したものである。ア
ルミ箔を用いた理由は,アルミニウムが赤外域での 反射率に優れているためである。直接測定した場合 に比べて測定精度が落ちており,放射率の補正値を 小さくしなければならなかった。
アルミ箔では表面の粗さのため反射光が散乱して
効率が若いので,アルミ板を特殊コンパウンドに よ
り研磨。ラッピンブ仕上げをし,高反射率反射鏡を
製作した。図22′ 1,図222はこれを用いて測定
を行った結果である。この際に,高反射率ミラーに 図19 匝博云検出方式における検出箇所
工を行っていない圧延したままの材料が多く,ステ ンレス鋼板の場合は灰色で光沢が無く(0.15<£く 0.25),鋼板の場合も酸化して黒くなっていることが 多く(ど>0.8),放射温度センサによる検出は可能で
ある。
4)センシング方法の検討
熱切断制御システムにおける温度計測の目的は,
鋼材の切断箇所における予熱状態をパラメータとし
て切断速度を制御し,切断の際に加える熱エネルギ ーを調整することにある。温度検出の箇所として,
切断箇所の直前はセンサの焦点をセットすることが
難しく,また,離れすぎていても意味が無いので, 切断箇所の近くで,切断の際に加熱による温度上昇
の影響をある程度受ける箇所を選んだ。
また,検出箇所をトーチ位置に対して固定した場
合は切断方向が変わった時に同じ条件で検出するこ
とができなくなる。そこで9 反射鏡(ミラー)を用 い,ミラーをモータの回転軸に対して約6度傾けて 取り付け,検出の光路を回転させ,センサの検出中
心を回転させてトーチ周辺の温度をドーナッツ状に
検出する工夫をした。(図19,写真5参照) ミラーはアルミ板を鏡面仕上げし(反射室r ニニ 0.85へ用.95),視野欠けを生じないようにセンサの検 出サイズに比べて大きな径(◎12(〕)のものを使用し た。
この方法において,問題ノ青ば検出箇所の一一部がト ーチを固定する金具やア←ム,電源ケーブルの影に なりヲ 検出結果のS///N比が劣化することである。 しかし,卜山チの固定方法や電源ケーブル等の引き 回しを改善し,この影響を小さくすることは可能で
昭和62年度 研究李屋告 大分県工業書式験場
放射温度 センサの
放射温度 センサの
直接測定 直接測定
図20−1 SS材(黒皮付き) 図20−2 ステンレス鋼(SUS材)
放射温度 センサの
ア/レミ箔貼り反射鏡使用
図21−1 S S材(黒皮付き)
よる回転検出方式を用いている。これによると,ア ルミ箔を用いた場合と比べ,精度良く測定できてい る。また,反射鏡の反射率は約90%と推定され,実
用上十分であることが分かった。
図231,図232ほ放射率の補正値による検出
結果の違いを調べたブラフで,高反射率ミラーによ
図2ト鵬2 ステンレス鋼(SU S材)
る回転検とヰi 方式によっている。両者共200Dcで約20度 程度の誤差の範囲に入っている。
以i 二の結果を参考にして,高反射率ミラ血による
回転検出方式を製作する熱切断システムにおいて採
用することにした。
昭和62年度 研究妻板告 大分県工業喜式験場
放射温度 センサの 放射温度
センサの
高反射率アルミ製ミラーによる回転検出
高反射率アルミ製ミラーによる回転検出
図22∬2 ステンレス鋼(SUS材)
図23−1 SS樹(黒皮付き)
3,3 試作機の全体概要
試作した熱切断システムはアラズて切断機及びト
レーサをべ血∵スに(仕様を表3に示す),切断材料び〕 湿度検出のために放射温度センサを用い9 切断条件 の設定等はパソコンによっている。パソコンとトレ ーサ,放射温度センサと荘川一服各接続はインターフェ
1ト
図23】2 ステンレス鋼(SU S桶)
−ス閂マイコンを開発L9 それを介して制御を行っ ている。
試作したシステムはテスト機としての性格が強い
ので,ホスト◎コンピュータはモニター機能が豊富 で,プリンタやディスク装置が使用できる汎用のパ
昭和62年度 研究報告 大分県工業喜式験場
〔プラズマ切断機〕 〔コンピュータ制御部〕
=ト
プラス7切断トーチ
鋼 材 軟 材\\
ステンレJ ス
音便 鋼
図24 熟切断制御システム全体構成
3.3 計測。制御インターフェース回路についての 説明
1)ハードウェア
インターフェース用マイコンは,回路をコンパク トにするためにシングルチップ申マイクロプロセッ サ(8749)をCPUとし,プログラムの実行やモニタ 機能を持つホスト¢コンピュータであるパソコンと
シリアル。インターフェース(RS仙232C)を介して ック言語を使用し,インターフェース用マイコンに
制御コマンドを与え,間接的にトレーサの制御を行 い,また,放射温度センサの検出結果の表示なども 行っている。
全体構成を図24に,全体図を図25に,全体写真及 び各部写真を写真6∼写真9に示す。また,システ ム◎フロh∴チャ血トを図26に示す。
表3 エア… ◎プラズマ切断機,トレ珊サの仕様 ○ プラズマ切断機
1)型式さメ」カー名 2)最大切断厚さ 3)使用ガス
4)最大定格電流 (⊃ トレーサ
1)型式Bメーカ山名
2)トレ、−サヤパターン 3)有効倣い範囲 4)倣い速度
A70(株式会社ダイヘン製) 35mm(鉄,ステンレス鋼) エアー
70Å
K7、v5川〔妄ⅩPl (〕川 プラズマ切断キャリッジ (株式会社 H中製作所 製)
ライントレ血∵ス方式(線巾:0.8∼1,2mⅢl ) 1,00〔hmi l Xl ,000n】m
2()0へノ2,500mm′′/111i l l
±0.5mm 倣い精度
昭和62年度 研究室報告 大分県工業書式験場
挺≠
J ≦
警 ∴
1〟
一日 口 卜
∴一
﹂
⋮・二■
H
∴∴ド.−
−ト・.︰・
l
昭和62年度 研究報告 大分県工業喜式月検場
写真6 熟切断制御システム全体写真 写真7 放射温度センサ,トレーサ操作パネル
写真9 インタ隅フェース用マイコン 写真8 ホスト。コンビュ綱夕
(パソコン)
制御プログラムのセット
(パソコン)
切断材料の材質、厚さ、切断条件等を入力 →(ノ放射率、切断電流、ノズル問距離等が指示される)
(放射温度センサ)
放射率をセット
(エアー・ブラズマ切断孝幾)
切断材料、トーチ、トレース図面をセット
(システム)
ミラー回転、測定■制御開始
(エア山。プラズマ切断機)
切 断 [開 始]
[終 了]
図26 熟切断制御システム句フE巨山チヤⅥ卜
昭和62年度 研究章臣告:大分県ここ実害式験場
「【ゾ、
御ノヨ
派
霊」
且シ252Cインターフェス〔C卜18 ※ た れ
分
部
ま。し
語
苛
で
ヒ
縁石
破は
眈1ヰ88電源
丁 Vccナ(p】∩ ̄ヰ)→+12V l r ソc=(p】nl 〉→−1コノ
」GN⊂ノ(p n 7)
(SCトノ)
m■ 1 Pぎぎ苧ぎ… 喜
P2む十=
芦
ノ 仁「も∴・ 2ヰビンDSUBコネ
書
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丁二く○
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J D D D O D ∴ 、 T:(EMPTY SYNDET/8C 拗ら144畠
P:∼5喜5ら
「竃軒2P24ぎち5 昌≦引≡; P21】ココ
旦二塁
﹁﹁ヒ
烏口目卓
D四 丁=‘EトパPTY SYNDETノβ [
P28… 21
E呂喜由r ∈≡]三 三当P17
l 喜
蓋表芸
÷⊥ム」C/Dr ¶√∵皿
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図27−1 インタ州フェ仙ス用マイコン回路図(1)
接続され,パソコンの指令により切断速度の制御,
放射温度センサに対する測定データ等の入出力など
を行っている。
(回路図を図27¶ 〝… i ,図27−2に,プラズマ切断機 トレ山サ制御回路との接続を図28に,これに関連し てトレーサ検出器の機械図面(取り扱い説明書より 抜粋)を図29に示す。)
2)プログラム
インタ山フェース用マイコンはスレーブ。コンヒ
ュ山夕としてシリアルゲインターフェ山∵スを介して
パソコン及び放射温度センサと通信を行い,制御コ マンド及び測定データ等の入出力,ワンチップむマ イクロプロセッサの持つ王′ /′ ′ 0ポートを利用してプ
ラズマ切断機トレーサヘの速度指令信号の出力を行
っている。
ここで9 今回便潤した放射温度センサの特徴で,
首勤測定モ」ドの場合に毎回測定毎に測定デ山タを
送って来る。(最大で毎秒5回)また,ニれらのデ血 夕の中には温度デ血夕だけでなく,放射宰その他♂〕 データも含まれている可絶佳もあり,インターフェ ース用17イグロコンビュ一皿夕側で放射温度センサか
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ら送られて来たデータの種類(測定温度,放射亀 崎定数等)の遠別や回数♂〕計数を行い,制御用コン
ピュータからの指令により,直ぐに制御用コンビュ
山夕に転送できるようにバッファとしての働きをし
ている。
シリアル‥インターフェースで,パソコン側
(CHl )はポーリング処理によってプログラマブ ル伊コミュニケーション ¢インターフェース(8251) の通信制御を行い,放射温度センサ側(C王i O)は割 り込み処理によっているが,両者共にノ\ンド◎シェ イク処理ほ行っていないので,8251内♂〕データが後 から来たデ山夕によって消されないようにCH(〕側
の処理ル血ナンの処理時間はワン。キャラウタ分の
転送時問より短くLている。 3)ノイズ対策
昭和62年度 研究章巨告 大分県工業各式験場
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図27−2 インタ脚フェ騨ス用マイコン回路図(2)
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図28 プラズマ切断機トレーサ制御回路との接続
シールド,アイソレーション等のノイズ対策を行い,
効果を上げた。
(写真i (j ∼写真12に実例を示す。)
4.まとめ [成果]
① 鋼材のプラズマアーク切プ断に於ける切断材の品
質,精度は切断部材のドロス付着量,切断幅,切 断面金属組織,硬さ等で示されるので,主に板厚 12mnl の高張力鋼材について,切断電流,切断適 度,母材・ノズル間距離等をパラメータとして, 被切断材J )常温軋 高温域(川げC,300じC)での
切断実験を行い。熱切断制御のデ山夕べ血ス化を
行〆つた。
昭和62年度 研究報告 大分県工業言式験場
写真10 フェライト¢ビーズの使用
国29 アイ・トレーサ機械図面
② 放射温度センサによる温度検出の実験,切断材
料の温度センシングのためのアルミ製回転ミラー
による放射温度検出機構の製作,放射温度セン
サやパソコン・プラズマ切断機トレーサの間で情
報伝達を行うワンチップ。マイコンによるインタ
血フェイス回路の製作等により熱切断制御の基本
システムが完成し,実証試験を行った。最初明う ちは,エア」一・・プラズマ切断機の発焦するノイズ のために計測不能になったり!システムが誤動作 していたが9 後でノイズ対策として考えられるこ とは全て行い9 計画していたレベルまで完成させ ることが出来た。
[課題]
宜、構造用一般網9 高張力鋼,ステンレス錘等汎用 鋼材J )広範囲な熱切断デ山タを収集し,切断部材 レ〕使用日的による切断条件を決定L′ ワ データべふ
んカ多様化を怒る。
② 切断部材の品質及び精度の高度化のために,温 度センシング8切断速度制御系にさらにノズル辱 母車昭雛巨離系を付加し,システムの高度化を行う。 β )ヨ払軋断制御システムのガ1。プレ」ム切断へしノ)
応用を図る。
写真11放射温度センサの信号ライン,電源ラ
インのノイズ対策
写真i 2 インタmブニ叫ス用マイコンのノイズ
対策
5,おわりに
本粧姑剥獅[162隼度加速的技術開発支援等菜木上 環として実地されたが,ネ茂宣「去ヒめ」で述べた 様に幾つかの課題が残され9 今後も引き続き研究を
昭和62年度 研究幸艮告 大分県工業言式験場
実施していきたい〔
圭′ ㍉ ヰ升私用肯甘である掛倒断二J 二汗ナろ熱影響い の悪環境下
弥脊∴鼠覧計測技術ヲ ノイズ等における
計測い糾御などに1いてはl 常レ)貯干究申技術指導業
緩い中で請明し′ ′ −二いと思う